https://www.jba.or.jp/event/co2c1_2025/
非化石資源活用技術の社会実装には、食料と競合せず温室効果ガス排出の少ない資源活用が課題です。バイオマスや廃棄物からの物質生産、水素を用いたCO2資源化、C1化合物の生産技術など、最先端の取り組みをアカデミア・産業界から紹介し、将来について議論します。
開催概要
【開催日時】 2025年3月7日(金)15 : 30~18 : 00
【会場】 札幌コンベンションセンター B(中ホールA,1F)
【会場URL】 https://www.jsbba.or.jp/2025/access/access.html
【定員】 0人
【主催】 新資源生物変換研究会、日本農芸化学会
近年、環境への意識の高まりから再生可能資源を用いた物質生産が強く求められており、合成生物学の発展と相まって、世界的に活発に研究がおこなわれ、様々な成果が生み出されている。しかしながら現時点ではサトウキビやトウモロコシ等の食料と競合する農作物由来の糖を原料とする物質生産が主流であり、それ以外の原料を利用する技術についてはまだ研究段階のものが多い。食料作物由来の糖は大気中のCO2を吸収して作られるため、これらを用いて作られる生産物はカーボンニュートラルと捉えられるが、作物の栽培に必要な大量の肥料、収穫や輸送、糖の製造に莫大なエネルギーを考慮すると、実際にはかなりの量のGHGを排出してしまっている。併せて今後の人口増加による食料需要の増加を考慮すると、バイオリファイナリー技術を社会実装するためには、食料と競合せず、かつ温室効果ガス排出の少ない資源の活用が大きな課題となる。
新資源生物変換研究会の共催する本シンポジウムでは、新資源について考えると題し、バイオマスや廃棄物から有用物質を生産する技術、水素を用いてCO2を直接資源化する技術、更にはCO2から触媒反応で作られるC1化合物を原料とした物質生産など、上記課題の解決に繋がる最先端の取り組みについて、アカデミア・産業界からご紹介いただく。またパネルディスカッションを通じて、バイオリファイナリーの将来についても論じる。
なお、本シンポジウム企画は、(一財)バイオインダストリー協会 新資源生物変換研究会が企画し、日本農芸化学会2025年度札幌大会内のシンポジウムとして開催いたします。
プログラム
世話人・座長:
原 吉彦 氏(味の素(株)バイオ・ファイン研究所、新資源生物変換研究会 幹事)
新井 博之 氏(東大院農、東大微生物連携機構、新資源生物変換研究会 幹事)
「資源作物ソルガムにおけるネガティブエミッションとグリーンケミカル製造」
田丸 浩氏 1,2(1東北大グリーンクロステック、2東北大院工))
「タイ非可食資源と膜を用いた非可食糖製造プロセス」
栗原 宏征 氏(東レ(株)))
「嫌気性酢酸生成菌による多様な資源からのバイオものづくりの可能性」
中島田 豊 氏(広島大院統合生命)
「水素社会におけるCO2 資源化 ~水素細菌の代謝特性と活用~」
亀谷 将史 氏1,2,新井 博之 氏1,2(1東大院農、2東大微生物連携機構)
「" C1 ケムバイオエコノミー"持続的なバイオものづくりと温室効果ガス削減を目指して~」
阪井 康能 氏,由里本 博也 氏(京大院農)
「バイオものづくりにおけるこれからの主原料」
原 吉彦 氏(味の素(株))
パネルディスカッション